AI税理士の経営管理教室 第9回「払えるから買う」で設備投資を決めてはいけない
はじめに
会社の銀行口座に1,000万円ある。
500万円の設備が欲しい。
「現金で払えるから買おう」
「利息ももったいないし」
確かに払えます。
皆さんに、どう判断しますか?


「1,000万円あって、500万円の設備なら買えますよね?」

「はい、買うことはできます。
でも、経営で大事なのは、買ったあとも会社が回るか?
なんです。」
500万円の設備を買った「あと」を見る
現金1,000万円で、
500万円の設備を現金購入したとします。
購入直後だけを単純に見れば、
現金は500万円減り、
代わりに500万円の設備が増えます。
会社から500万円分の資産が消えたわけではありません。
でも、
設備をそのまま給与や税金、仕入代金の支払いに使うことはできません。
自由に使える現金は、1,000万円から500万円へ減っています。
そこへ、
納税300万円。
借入返済。
給与。
仕入代金。
突然の修理。
が続いたらどうでしょうか。
「設備代は払えた」
だけでは、
安心できないことが分かりますよね。

「設備が買えるかどうかより、
買ったあとに現金がいくら残るかの方が大事なんですね。」

「そうですね。
さらに、その残った現金で会社が無理なく回るかまで見ます。」
現金で買うか、借りるかにも正解は一つではない
現金で買うことが悪いわけではありません。
借入で買う方が必ず良いわけでもありません。
手元資金に十分な余裕があるなら、
現金購入が合うこともあります。
反対に、
現金を厚く残しておきたいなら、
借入やリースなどを検討することもあります。
大切なのは、
支払方法そのものではありません。
設備を入れたあとの会社が、無理なく回る形になっているか
です。
設備投資は、「今払えるか」ではなく、「買ったあとも会社が回るか」で判断します。

今日のポイント
設備投資をすると、
BSの中身が変わります。
現金で買えば、
現金が設備へ姿を変える。
借入を使えば、
設備と借入金が増える。
買う前の残高ではなく、買ったあとの会社を見る
ここがポイントです。
次回は、純資産について考えます
ここまで、
会社のお金がどう動くのかを見てきました。
次は、
会社に積み上げてきた「純資産」が、
なぜ大切なのかを考えてみましょう。



コメント