AI税理士の経営管理教室 第12回節税すれば会社は強くなる?
はじめに
利益が出そうになると、
「何か節税しないと」
と考える経営者は少なくありません。
税金はできるだけ少ない方がいい。
そう思うのは自然です。
でも、
税金を減らすことが本当に会社にとってよいことなのでしょうか。


「税金を払うくらいなら、何か会社で買った方が得ですよね?」

「会社に必要なものなら、もちろん検討していいと思います。
でも、『税金を減らすためだけに買う』のであれば、
一度、現金まで含めて計算してみましょう。」
100万円使って、税金が30万円減ったら「70万円得」??
たとえば、
節税のために100万円を使ったとします。
仮に、
その支出によって税負担が30万円減ったとします。
すると、
「30万円も得した」
と感じるかもしれません。
でも、
会社から出ていった現金は100万円です。
30万円の税金は減りましたが、
差し引き70万円の現金は会社から減っています。
もちろん、
その100万円で本当に必要な設備やサービスを買ったのであれば、
会社に価値が残ります。
問題なのは、
税金を減らすためだけに、
必要のない支出までしてしまうことです。
※実際に減る税額は、会社の所得、税率、支出内容などによって異なります。
節税で見るべき数字は「税金」だけではない
ここまでこの講座を読んできた方なら、
もうお気付きだと思います。
節税をしたら、
減った税金だけを見るのではなく、
そのあと、
現金はいくら残ったのか。
何を買ったのか。
BSはどう変わったのか。
純資産はどうなるのか。
まで見ます。
つまり、
節税もBSの話につながります。
節税で見るべきなのは、「税金がいくら減ったか」ではありません。
「その100万円を使って、会社に何が残ったか」です。
税金を払って利益を残すことも、会社を強くする方法
利益を出す。
必要な税金を払う。
そのあとに残った利益を会社に残す。
そうすれば、
純資産は少しずつ厚くなっていきます。
純資産が厚くなれば、
会社の土台も厚くなる。
必要なときに、
投資や借入を考える余地も生まれます。

「税金を払ったら損、
という見方だけではないんですね。」

「そうなんです。
税金だけを見れば、払わない方が得に見えます。
でも、経営では、払ったあとに会社へ何が残ったか
まで見ないと判断できません。」
今日のポイント
節税額ではなく、その結果、会社に何が残ったかを見る
節税の結果が、
財務的基盤を棄損するもの。
収益力向上に寄与しないもの。
こういうものに該当するような節税なら一度立ち止まってみるのがいいですよね。
次回は、数字を誰が使うのか
ここまで、
PL、BS、資金繰りを使って会社を見てきました。
最後に、
その数字を使って意思決定するのは誰なのかを考えてみましょう。



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