AI税理士の経営管理教室 第10回純資産が増えると、なぜ会社は強くなる?
はじめに
ここまで、
会社に残した利益は、
BSの純資産に少しずつ積み上がっていく
という話をしてきました。
では、
なぜ純資産が厚い会社は、
一般に安定しやすいのでしょうか。
なんとなくぼやっとしていますよね。


「純資産が多い方が良いとは聞きますけど、
何がそんなに違うんですか?」

「一番分かりやすいのは、
借入金のような“返済日”が来ないことです。」
同じ1,000万円の資産でも、中身は違う
たとえば、
どちらも1,000万円の資産を持つ会社があるとします。
A社は、
負債 800万円
純資産 200万円
B社は、
負債 300万円
純資産 700万円
同じ1,000万円の資産を使っていても、
会社を支えている中身はかなり違いますよね。
A社は、
外部から調達した資金への依存が大きい。
B社は、
自分たちの純資産で支えている割合が大きい。
借入金には、返済日がやってくる
もちろん、
負債には買掛金などいろいろなものがあります。
その中でも、
借入金には返済があります。
毎月30万円。
毎月50万円。
売上が良い月でも悪い月でも、
基本的には返済日はやってきます。
そして第6回で見たように、
元金返済は経費ではありません。
利益が減らなくても、
現金は出ていきます。
今月は赤字なので待ってください、とはなりません。
問答無用でキャッシュアウトしていきますよね。
借入金があること自体が悪いわけではありません。
でも、
返済負担が大きければ、
それだけ会社のお金を回す条件はシビアになります。
純資産には、借入金のような返済日がない
一方、
純資産は、
借入金のように毎月返済するものではありません。
資本金や、
これまで会社に残してきた利益などでできています。
だから、
純資産が厚いほど、
返済を必要としない資金で会社を支えている割合が大きい
ということです。
ここが、
純資産が厚い会社の強さです。
純資産の強さは、単に数字が大きいことではありません。借入金のような返済日が来ない資金で、会社を支えていることです。

自己資本比率は、その割合を見る数字
こうした違いを見る代表的な指標が、
自己資本比率です。
言葉として聞いたことがある方もたくさんいるのではないでしょうか。
メジャーな指標ですよね。
ここでは難しく考えなくて大丈夫です。
ざっくり言えば、
会社の全資産を、どれくらいの純資産で支えているか
を見る数字です。
会社の資産が1億円、そのうち純資産が3,000万円なら、自己資本比率は30%
会社の資産が1億円、そのうち純資産が100万円なら、自己資本比率は1%
具体的に何%を目指すかは、
番外編で改めて取り上げます。
今は、
「純資産が厚くなるほど、
返済義務のある外部資金への依存が相対的に小さくなる」
という感覚があれば十分です。
今日のポイント
「純資産が厚い=返済に追われにくい土台が厚い」
これが今日のポイントです。
その土台があるから、
会社は次の投資や借入についても、
落ち着いて考えやすくなります。
次回は、借入金は少ないほどいいのか?
ここまで読むと、
「では借入金は、ゼロに近いほどいいんだ」
と思うかもしれません。
でも、
実はそう単純でもありません。



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